逆三角形の背中へ!広背筋・僧帽筋を鍛えるトレーニングガイド

Tシャツやスーツを格好よく着こなす、たくましく威圧感のある上半身。その象徴こそが、広く、厚みのある「逆三角形の背中」です。
前から見ても横から見ても際立つそのシルエットは、一朝一夕では手に入りません。それは、背中を構成する2つの主要な筋肉、「広背筋(こうはいきん)」と「僧帽筋(そうぼうきん)」を戦略的に鍛え上げた証です。
広背筋が「背中の広がり」を生み出し、僧帽筋が「背中の厚み」を作る。この両輪をバランスよく発達させて初めて、誰もが憧れるVシェイプの背中が完成します。
この記事では、逆三角形の背中を形成するために不可欠な広背筋と僧帽筋の役割と、それぞれの筋肉を効果的に鍛え上げるための代表的なトレーニングメニューを徹底解説します。
逆三角形を構成する2大筋肉「広背筋」と「僧帽筋」

なぜこの2つの筋肉が重要なのでしょうか。まずはそれぞれの役割を理解しましょう。
広背筋(Lats) : 背中の「広がり」のデザイナー
広背筋は、脇の下から腰にかけて広がる、体の中で最も面積の大きな筋肉の一つです。
- 主な働き: 上に挙げた腕を、体の側面から「引き下げる・引き寄せる」動作(懸垂やラットプルダウンなど)。
- ボディメイク上の役割: この筋肉が発達すると、背中のアウトライン(輪郭)が外側に広がります。これが、ウエストから肩にかけて広がる「Vシェイプ」の土台となります。「逆三角形の広がり」を直接的に生み出すのが、この広背筋です。
僧帽筋(Traps) : 背中の「厚み」と「立体感」の彫刻家
僧帽筋は、首の付け根から肩、そして背中の中央部まで広がる、大きなひし形の筋肉です。一般的に「上部・中部・下部」の3つに分けられます。
- 主な働き:
- 上部: 肩を「すくめる」動作(シュラッグなど)。
- 中部: 肩甲骨を「内側に寄せる」動作(ローイングなど)。
- 下部: 肩甲骨を「下に下げる」動作。
- ボディメイク上の役割: 僧帽筋、特に中部が発達すると、背中の中央部に「厚み」と「立体感」が生まれます。前から見たときの肩周りの隆起(僧帽筋上部)はもちろん、後ろから見たときのゴツゴツとした力強い印象は、この僧帽筋が作り出します。
背中トレーニングの基本原則:「引く方向」を意識せよ
背中の筋肉は、体の背面にあるため目で確認しにくく、トレーニング中に意識するのが最も難しい部位の一つです。
効果的に鍛えるための大原則は、「腕」ではなく「背中(肩甲骨と肘)」で引くこと。そして、引く方向によって鍛えられる部位が変わることを理解しましょう。
- 縦方向の引き(Vertical Pull)
- 動作: 上から下へ引く(プルダウン系)
- メインターゲット: 広背筋(広がり)
- 例:懸垂(プルアップ)、ラットプルダウン
- 横方向の引き(Horizontal Pull)
- 動作: 前から後ろへ引く(ローイング系)
- メインターゲット: 僧帽筋中部・菱形筋(厚み)、広背筋中部
- 例:ベントオーバーロウ、シーテッドロウ、ワンハンドロウ
広背筋(背中の広がり)を鍛えるトレーニング
Vシェイプの土台を作る、広背筋に強烈な刺激を入れる種目です。
① 懸垂(プルアップ / チンニング)
「背中トレの王様(King of Back Exercises)」と呼ばれる、最強の自重トレーニングです。自分の体重を丸ごと引き上げることで、広背筋に強烈な負荷がかかります。
フォームのポイント:
- 肩幅よりもこぶし1〜2個分広くバーを握ります(ワイドグリップ)。
- 体を(ぶら下がり)完全にリラックスさせ、広背筋がストレッチしている状態(デッドハング)を作ります。
- 腕で引くのではなく、肩甲骨を寄せながら肘を腰にぶつけるイメージで、胸をバーに近づけるように体を引き上げます。
- 顎がバーを越えたら、ゆっくりとコントロールしながら元のデッドハングの状態に戻ります。
※できない場合: まずはぶら下がるだけでも効果があります。また、ジムの「ラットプルダウン」マシンは、懸垂と同じ動きを軽い重量から行えるため、筋力に自信がない方に最適です。
② ワンハンド・ダンベルロウ
片手ずつ行うことで、可動域を最大に取り、広背筋(特に下部)を強烈にストレッチ&収縮させることができる種目です。
フォームのポイント:
- ベンチに片手と片膝をつき、背中を床と平行に保ちます。
- もう片方の手でダンベルを持ち、腕をだらんと下げて広背筋をストレッチさせます。
- 腕の力ではなく、肘を背中の中心に向かって引き上げます。ダンベルは真上に上げるのではなく、お尻のポケットにしまうような軌道を意識します。
- 背中が最も収縮した位置で1秒止め、ゆっくりとコントロールしながら元の位置に戻します。
僧帽筋(背中の厚み)を鍛えるトレーニング
背中に力強い立体感を生み出す、僧帽筋をターゲットにした種目です。
① ベントオーバー・バーベルロウ
立位で前傾姿勢を保ちながら高重量のバーベルを引くことで、僧帽筋中部や菱形筋(りょうけいきん)など、背中の中央部をまとめて鍛え上げます。
フォームのポイント:
- 肩幅程度に足を開き、バーベルを握ります。
- デッドリフトのようにバーベルを持ち上げたら、膝を軽く曲げ、お尻を突き出して背中をまっすぐ(床と45度〜平行)に保った前傾姿勢を作ります。これがスタートポジションです。
- バーベルを太ももに沿わせるように、おへそ〜みぞおちに向かって引き上げます。
- 肩甲骨を中央に強く寄せ切ることを意識し、背中が収縮するのを感じたら、ゆっくりと元の位置に戻します。
- 動作中、絶対に背中が丸まらないように注意してください。
② デッドリフト
「トレーニングの王様(King of Exercises)」とも呼ばれ、背中(僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋)だけでなく、お尻や太もも裏など、体の裏側全体を鍛える究極のコンパウンド(多関節)種目です。
フォームのポイント:
- バーベルの前に、すねがバーに触れるか触れないかの位置で立ちます。足幅は腰幅程度。
- 背中をまっすぐにしたまま股関節からお尻を後ろに引き、バーベルを握ります。
- 「床を足で押す」イメージで立ち上がります。腕で引き上げようとしないでください。
- バーベルが膝を通過したら、股関節を前に突き出すようにして体を起こし、胸を張ります。このトップポジションで僧帽筋が強く収縮します。
- 下ろす時も背中が丸まらないよう、お尻を後ろに引きながらゆっくりと下ろします。
※注意: デッドリフトは最も高重量を扱える反面、フォームを誤ると腰を痛めるリスクが最も高い種目です。
③ ダンベル・シュラッグ
僧帽筋の「上部」、つまり首から肩にかけての隆起を作るためのアイソレーション(単関節)種目です。
フォームのポイント:
- 高重量のダンベルを両手に持ち、リラックスして立ちます。
- 「肩を耳に近づける」イメージで、両肩を真上にすくめます。
- トップポジションで1〜2秒間、僧帽筋上部を強く収縮させます。
- ゆっくりとコントロールしながらダンベルを下ろし、僧帽筋をストレッチさせます。
- ※肩を回す(ローリング)動作は、怪我のリスクを高めるため不要です。
サンプル背中トレーニングルーティン
これらの種目を組み込んだ、背中の「広がり」と「厚み」を両立させるサンプルメニューです。
- 懸垂(またはラットプルダウン): 3〜4セット × 8〜12回
- ベントオーバー・バーベルロウ: 3セット × 8〜12回
- ワンハンド・ダンベルロウ: 3セット × 各10〜15回
- (必要であれば)ダンベル・シュラッグ: 2〜3セット × 12〜15回
※デッドリフトを行う日は、他のロウイング種目を減らすなど、総ボリューム(セット数)を調整してください。
自己流の背中トレは危険? プロの目が必要な理由
ここまで読んできて、「背中トレは難しそうだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。
その通りです。背中のトレーニングは、自分ではフォームが見えないため、全種目の中で最も習得が難しく、かつ怪我(特に腰)をしやすい部位です。
- 「引いているつもりでも、背中ではなく腕(二頭筋)にばかり効いてしまう」
- 「背中を丸めたままデッドリフトやロウイングを行い、腰を痛めてしまった」
- 「広背筋ではなく僧帽筋ばかりに効いてしまい、理想のVシェイプにならない」
これらは、自己流のトレーニングで非常によくある失敗です。
Findgymで「本物の背中」を作るパートナーを見つけよう
本気で逆三角形の背中を目指すなら、一度はパーソナルトレーナーの指導を受けることを強く推奨します。
プロのトレーナーは、あなたの「鏡」となり、ミリ単位のフォームエラーを即座に修正してくれます。 「もっと肩甲骨を寄せて」「肘の角度をあと5度内側へ」「今は背中ではなく腕で引いています」——こうした客観的なフィードバックこそが、あなたの背中を劇的に変える鍵です。
パーソナルジムの検索サイト「Findgym(ファインドジム)」では、高度な指導技術を持つトレーナーが在籍するジムや、バルクアップ・ボディメイクに特化したジムを簡単に見つけることができます。
自己流で遠回りしたり、怪我をしてトレーニングから離脱してしまったりする前に、「Findgym」であなた専用のコーチを見つけ、最短距離で理想の背中を手に入れませんか?
まとめ
逆三角形の背中とは、
- 広背筋が作る「広がり」
- 僧帽筋が作る「厚み」 この2つが組み合わさって初めて完成します。
プルダウン系(縦の引き)で広がりを、ローイング系(横の引き)で厚みを意識して、バランスの取れたトレーニングを継続しましょう。
背中のトレーニングは難しいからこそ、マスターした時の見返りは絶大です。今日からあなたの「背中を鍛える日(Back Day)」に、これらの種目を取り入れてみてください。
